2006年8月16日水曜日

奈良の燈花会に行く





いやいや、盆のあいだは、ちょこちょこ仕事もしたしPCのトラブル等もあったのだけれども、基本的にはノンビリ出来ました。mixiもけっこうほったらかしにしてたし、なんか、いいかんじにだらけられましたよ(笑) みなさん、コメントまったく書きにいかずにすんません☆

さてさて、盆のあいだに行ったのは、奈良の燈花会。といっても、取材を兼ねていたので、カメラマンを引き連れての、半分仕事で半分遊びのようなかんじ。

これ、なんだかんだで、3年くらい連続で行ってます。
たくさん人が来るんだけれども、会場が広大なので、そんなに混んでるかんじもしないんですよね。
そのかわり、歩く(笑) もう、歩きまくりますよ(笑)

近鉄の奈良駅を降りてから、猿沢池、興福寺、国立博物館、東大寺、春日野園、浮雲園、春日大社、浮見堂、浅芽ヶ原…、ぜーんぶ歩いてたら、なんだかんだで2時間くらいはあっという間に経っちゃいます。

その敷地内に、えんえんと、蝋燭が灯されてるんですよね。ガラスの筒に入ったのから竹の筒に入ったのやら、ぼんぼりみたいになってるのまで、まあ、いろいろあります。池の周囲に置かれていたり、階段の縁に並べられていたり、広大な原っぱにわんさと置かれていたり、柔らかい光がね、あちこちにあるんですよ。

そこに興福寺の五重塔がライトアップされ、下に目を見遣れば、鹿がうろうろしてる…、と。

京都の花見小路あたりでも似たようなことをやっているけれども、スケールの点では、まず比べものになりません。蝋燭の数がね、たぶん、数万本って単位だから。

蝋燭を管理しているオバァに話を聞くと、10日間のイベントだけれども、毎日夜の7時に蝋燭を点けて、10時になると消すんですよね。ボランティアでたくさんの人が動員されているとはいえ、ものすごい数の蝋燭だから、ちょっと目眩がしそうです。。

暗闇のなか、蝋燭の柔らかい光を頼りに歩いていると、京都や大阪と違って、奈良の夜は闇が支配してるんだなあ、ということがよくわかります。
大阪は言うに及ばずですが、京都は意外なほど近代的なんですよね。でも、奈良は、やっぱり、太古のむかしの名残を残しているように思います。その最たるものが、この、夜の闇ですね。

闇があるから、物の怪が棲むのだし、その物の怪の存在を信じたい人、宮崎駿や夢枕獏は、この地を舞台に、あれやこれやと書き続けるのだと思います。

琵琶を抱えたおねえさんが、コンテンポラリーで琵琶に似つかわしくない激しい楽曲を演奏してました。
鹿と戯れる少年が、及び腰で鹿の角を触ってました。

お盆になにかを想起するほど日本的に生きてるオレではないですが、夏の夜を気持ちよく過ごす方法として、この、燈花会は好きです。

そうそう、マイミクさんのぱなぬふぁさんに教えてもらった居酒屋「厨」は、会場に着くまえに商店街をウロウロしていたらすぐに見つかって、外から眺めてすごく期待が持てそうなかんじだったので、仕事を終えてからの楽しみにしていたのですが、あとで行ってみると、満席…。また今度の楽しみとなりました。

2006年5月8日月曜日

薬師寺に行く





GW、基本的にはボチボチ仕事してたんですが、ゆる〜く仕事してたんで、どうにも日記を書く気にもならず。
やっぱ、PCに向かって仕事してるんで、仕事で忙しくしてる合間にmixiのウインドウを開いて息抜きするのがいいみたいです、オレの場合(笑)

しばらくはこのGWにあったことなどをつらつらと書きます。

5月2日、奈良の薬師寺に行きましたですよ。
先月中旬、マイミクさんのmomokoさんとお会いしたときにいただいたのが、奈良・薬師寺の最勝会の招待券2人分。4月の末からGWのあいだじゅう、ずっと、特別展やら野点やら、いろんなことが行なわれています。
相方と一緒にぜひ!ってことだったんですが、肝心の最勝会自体は5月の4日&5日。三蔵法師の伎楽隊行列(ほら、薬師寺の宗派である法相宗は三蔵法師が開祖ですから)もあったりするんですが、これも5月5日。
ほいで、4日も5日も、相方は絶対に外せないお仕事が。。オレは珍しく時間がつくれるのに、こんなときにかぎって、相方がダメ…。
2人で逡巡した挙げ句にですな、三蔵法師の劇はあきらめて、5月の2日にですね、特別展の大宝蔵殿特別開扉を見てきましたですよ。
仏像、好きですからね(笑)
そして、仏像といえば、奈良ですからね。

いやいや、さすが薬師寺さん、一級の仏像を持ってはりますねぇ。
金堂の薬師三尊像、東院堂の聖観音菩薩像、僧形八幡神像は国宝ですよ。
薬師三尊像は、薬師如来さんを真ん中に、両脇を日光菩薩さんと月光菩薩さんが固めます。
オレは菩薩さんが好きなんですが、ここの如来さんは、なかなか風格があって好きです。銅製なのが関係しているのかもしれないけれども、他の如来さんよりも、どっしりとした落ち着きを感じます。
で、薬師如来といえば、左手に薬壷を持っているのが常ですが、薬師寺さんのは、持ってませんな。なんでですかいな? 誰か教えてください!

それにしても…、
仏像の立派さもさることながら、奈良のお寺は、庭がすごいです。
京都のお寺さんと違って、奈良はもともとが官製のお寺ばっかりですが、そのぶん、金がかかっているというか、風格があるというか。とにかく、敷地がでかくて、たっぷりと空間をしたがえた伽藍の配置っぷりは、圧倒されます。そして、どことなく、中国色が強い。華やかなんですね。京都のような、わびさびは微塵もありません。わびさびというものが、都が奈良から京都に移って以降に出てきた嗜好なのだということが、両者を比べてみると、よーくわかります。

仏像も、奈良時代につくられたものは、鎌倉以降のリアリズム追求型とは違って、デフォルメもされてるし、若干、抽象的ですね。写実的であろうとするよりは、某かの本質を抜き出して、それを具像化しようとしているかんじ。
どっちが好きかといわれれば、オレは鎌倉期のリアリズム追求型のほうが好きなんです。
で、薬師寺さんにも、薬師三尊像の周囲を守護する四天王は、やっぱり鎌倉期のもの。ありますね、オレの好きなのが!

金堂の他、大講堂、東塔、西塔、東院堂、玄奘三蔵院なんかに安置されている仏像もたっぷり堪能して、その後は、ついでなので、唐招提寺へ。歩いて行けますからね。

唐招提寺こそは、鑑真が造営した私寺。権力構造に組み込まれて権力の象徴になってしまった東大寺や薬師寺に嫌気を差して、鑑真がひっそりと営み、私塾とした草庵が、唐招提寺です。
なので、このお寺は雰囲気が京都に似ているはずなのですが…。
ところがどっこい、鑑真が没したあと、朝廷が官営としてしまってですな、造営に造営を重ねて大伽藍になっております〜。ま、それでも、庭の雰囲気なんかは、京都のそれにかなり近いものがあるかと。やっぱ、こっちの庭のほうが落ち着きますです、はい。
いわゆる奈良のお寺の庭というのは、広々としすぎていて、どことなく落ち着かないのですよ。。
ただし、
問題がひとつ!
なんと、唐招提寺では、メインの肝心要の金堂が、修理中ではないですか! ブルーシートならぬ少しは景観に配慮したのか白いシートですが、それで、すっぽり覆われてやんの…。おかげで、全然、ダメ。景観、ぶち壊し。ぶち壊しのうえに、安置されてる仏像も見れませぬ〜。それでいてしっかりと拝観料は通常通り取るのだから、たいしたもんですわ。

そんなこんなの薬師寺、唐招提寺ツアー。雨女、嵐を呼ぶ女の相方が同行ということなので、前日の真夏なみの陽気が一変して、寒いこと寒いこと。GW中、ピンポイントで天候不順の日と相成りました〜。


この日、車のなかで、FMからスピッツが流れていたのが、ちょっと気になったオレでした。




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